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独楽ログ〜こまログ〜

45歳、女性、日本人、がひとりで毎日楽しくすごす方法を検証。

スペイン旅行記〜その1 航空券を探す、そして人間の習性について

オフシーズンの激安チケットは、11月が買い…なのか?

 

 航空券と宿の手配が確定すると、旅行が始まります。これを確定しないことには、いつもの旅妄想と変わらない。今回は、わりと予定外に決まりました。なぜならば、あまりにも航空券が安かったからです。

 

 最初は、ANAバンクーバー、ホテルつき、3泊5日 5万円(←価格かなり曖昧。ただ、見たことない価格だったのは間違いない)とかいうのを見つけて、えー、となり、しかし、バンクーバーに全く興味がないんだよね…と夫に話したところ、「なにその値段。俺は知らない場所はどこでも歓迎だ。行こうぜ」と、話が急に現実化してきました。彼はどうも働き詰めでストレスがたまっていたようです。

 それで一度行く気になったのですが、バンクーバーというのがひっかかり…。かの地に罪はないのですが、(当時の私にとって)食べたいもの、見たいものが全然ない。しかも、調べてみると、旅行予定の1月は雨ばかり、との情報。在住者でさえ「とくに行くとこないんですよね」などと書いているし…。どんなに安くたって行けばお金は使うわけで、それならあれほど行きたいと願っていたスペイン、イタリア、モロッコになぜ行かない? となって、心機一転、航空券を真剣に探してみました。すると、

 
 アエロフロート 東京⇔バルセロナ 45,000円

 

 という衝撃価格発見。これが11月はじめ。その数日前まで、カタール空港で22時間かけていくスペイン、58,000円などという数字に驚いていたので、目を疑いました。しかもこちらはトランジット含めて17時間。どんどん底が下がっていく…。国内旅行より全然安い…。格安航空券業界というものを、それまであまり知らなかったので、こんなこと起こりうるのか…と認識を新たにしました。今、世界情勢…とくにヨーロッパが不安定というのも大きいのでしょう。もう海外旅行、とくに観光名所に行くのは、命がけの時代です。しかし、子供のいない私はなにも守るべきものがないので、こういう人間こそどんどん行くべきだろう、行きたい場所があるのなら、という感じです。

 

 スペインに行くときは初夏かな、だって地中海のある国だもんね、太陽がさぞ美しいだろう…などと考えていたのですが、それはみんなも同じことで、真冬には誰も行きたがらない。でも、だからこそ安い。エアも安ければ、宿も安い。観光名所もがらがら(のはず)。

 素晴らしい気候のなか、高いお金を出して、観光客にまみれて旅するのか、
 真冬、街歩きにも苦労するような寒さのなか、どこへ行ってもすいている、そして経費が格段に安くなる真冬に旅するのか。

 

 ここが悩みどころです。何を優先したいのかってことですが。私は、スペインだけでなく、しょっちゅう旅行したいので、かつ、人混みが大の苦手なので、後者を選びました。実際、旅行中(だけ)、スペイン人もびっくりの寒さに襲われたりもしたのですが、それでも、この値段で、この人混みのなさであちこち回れるなら、真冬で全然いいんじゃないか…と思っています。荷物は夏の倍になりますけどね…。

 

 ちなみに、格安じゃない、ANAだって、しょっちゅうバンクーバーのような掟破り価格を出しているのですね。ベトナム、ホテルつき、ビジネスクラス、3泊(約)10万円とか、どういうからくりか全くわからないけど、同条件でシンガポール86,000円とか。ビジネスクラスのホテルつきツアーがプレミアムエコノミーより安い、ってなんて逆転現象も日常茶飯事のようです。ニューヨーク ホテルつき 3泊5日(あれ?5泊だったかも?)ビジネスクラス198,000円とか。これは今でも行きたかったなあ…とため息が出ます。3泊だろうが5泊だろうが、まったくもってありえない価格だったから。延泊可だったしなあ…。

 そういう拾い物を見つけるために、航空券およびツアー情報というのは、1年中こまめに見てないとだめなのね、というのが今回の学習事項。エクスペディアやHISがやっている航空券サイト、SURPRISE、ANAJALから来るツアー紹介メルマガ、そして海外旅行マニアや陸マイラーブログ。このへんが主な情報源になりそうです。

そして、どうやら程度の考察ですが、11月というのは底値のようです。このあとは航空券は上がることはあっても下がることはありませんでした。※ 

 

アエロフロートアリタリアは、とにかく安い

 その後アリタリア航空 39,000円というのも見つけたのですが、正直、どちらの航空会社の印象も全然よくない。機内でしんどい思いしそうだなあ、いつもANAに乗ってる自分にはつらいだろうなあと懸念しつつ、今度は航空会社の口コミをチェック。エクスペディアや4トラベル、そして個人のブログ、と3重に調べます。そしたら、

 近頃のアエロフロートは抜群に評判がいい。

 という、また発見がありました。

「数十年前はアエロフロートといえば笑えるほどボロい機体、安い価格、共産圏ならではのサービス皆無の航空会社でしたが、今はまるで違うのです」

 という口コミをいくつも見ました。実際の搭乗記を読んでも、ぴかぴかのエアバスで、みんなご機嫌に旅行している。「この値段なら全く問題ない。全然いい」。

 しかも、ビジネスクラスだとフルコースの食事がついて、なかには機内食としては珍しい「陶器に入った温かいスープ」が出てくるという。個室感覚のスタッガードではないにせよ、スペースは十分だし、CAさんたちも完璧に近いサービスだとか。

 難点は、法律によりビールが出ないこと(私は下戸なので関係ない…)。そして、エコノミーは食事が終わるまで飲み物が出ない。荷物チェックのあと水を買って持ち込むか、食事前に一度だけ配られる飲み物を飲みきらずにとっておくこと、が大事なようです。食事中に水分が摂れなくて、みなさん結構苦労しています。

  あと、日本語対応の映画はごくわずからしいので、なにかしら暇つぶし対策も必要のよう。

 それでもおおむね口コミ評価は高く、それでこの価格はすごい。

 アリタリア航空の口コミも調べましたが、こちらは反対に一様にみんながっかりしていました。とくにビジネスに格安で乗ったある人は、「いくら安いからといって、ここの会社のビジネスに乗るのはまったく無意味」

と怒り心頭でした。サービスに怒っているのか、機材・設備もしくは食事に怒っているのか、いまいち文面からは判断できなかったのですが…。たぶん全部なのでしょうが。

 

 でも、アエロフロートはかなりいい。よし、これを予約して1月にスペイン行くか!と心を決めた(航空券を買わなければいつでもすぐ妄想で終えられる)。

 日にちは、出国、帰国はどちらも平日(週末は高くなる)で、美術館が休みの月曜は避けたくて、バルセロナの店のほとんどは日曜休みだが、マドリッドはそうでもない…などの条件を考慮し、1月のある火曜に出発し、火曜の夜遅くに到着、水、木とバルセロナで過ごし、金曜は移動日兼サラゴサ観光、土曜日曜でマドリッド観光、月曜の朝に帰る。という、今考えてもなかなか美しいスケジューリングができました。

 宿を先に決めるのか航空券が先なのか、というのも悩んだのですが、上記のスケジュールだと自然と日にちも限られ、かつ、宿やホテルは豊富にありそうな感じだったので、飛行機優先に。

 それで、いざ航空券をクリックしようとしたのですが、なかなか指が動かない。高評価の口コミを何度も見直していると、ときどき「すごくいい。でも席は狭い」というコメントがいくつか見られるからです。そりゃそうだろう。この値段なのだし。広いわけがない。エコノミーなのだし。でもこんな価格で地の果て、スペインに行けるのだから、御の字だよね。…と何度も自分に言い聞かせていたのですが、いざ購入ボタンをクリックする段階になって、まざまざと狭い機内に人がぎっしり、の光景が浮かんできて、思わず決心を翻してしまいました。

 

二人旅行なのに、ひとりだけビジネスクラス

 つまり、航空券は、エコノミーを1枚(←夫用)、ビジネスを1枚(←私用)というわけのわからない買い方をしてしまったのです。なぜならばビジネスクラスもエコノミー同様、激安だったから。といっても18万円ですが…。そして、夫は「たった10数時間いる場所のために、高いお金を出すのはばかばかしい。僕はエコノミーでいい。むしろエコノミーがいい」とかいう、快楽をいっさい求めない強靭な人なので、彼もビジネスにする、という案はありえなかった。

 こんな旅行、どう考えても変、と思いつつも、あー、もう私、あのエコノミーの狭い空間で、トランジットしながら17時間は無理…と、はっきり思ったのです。数時間前まで、これも修行の一貫。耐えればまた新しい自分に出会える、などと思っていたのですが、購入段階になって、すーっとその意欲が消えました。

 私は今後も、自分のいろいろな弱点を克服したい。進化をあきらめたくない。苦手なことにも挑戦しよう。…でも、飛行機の座席に関しては、もういい。ここはもう我慢したくない。楽な方に喜んで流れよう。

 もうなんともあっさりきっぱり、白旗を揚げてしまいました。別にお金に余裕があるわけではありません。資金は、「いつかまたニューヨークに行くために(←ニューヨーク好き)」と、長年紅茶の缶に貯め続けている500円玉貯金を使うことにしました。

 …なんなんでしょう。だめな人間ですね。本当、ビジネスクラスは私の最大の弱点です。高い洋服や高いソファへの欲望には打ち勝てても、ビジネスクラスは拒否できませんでした。狭くて恐ろしい飛行機という空間を、楽しい時間(…っつっても、閉所恐怖、不安症には変わらないわけで、いろいろとつらいのだけど)に変えてくれるビジネスクラス

「たった10数時間のためにこんなに払うなんてばかみたい」という意見はまったくもって正論だと思うのですが、もう戻れないです。今まで3度、ビジネスには乗りましたが、本当、一度乗ってしまうともう無理だ、と思います。このとき、始めて45歳という自分の年齢を前向きに使用しました。

「あたし、もういい歳だしさあ。そんなにこらえてエコノミーに乗らなくてもいんじゃね?」

 あのときは、この独り言が異様な説得力を持ってしまいました。「そうだ。そうだよね!もういい、もう我慢しなくていいよ!」。

 

人は生活レベルを下げることはできない

 しかし、後日夫に「一度くらいはビジネスに乗ってもいいのでは?」と詰問していたら、「一度乗ったら、もうエコノミーに戻れないと思うから嫌だ」と言われてしまいました。

 がーん。またも激しい正論!

 実際私、そのまんまだし!

「俺は快楽が嫌いなわけではない。ただ、一度快楽を味わってしまい、そこに執着するようになるのが嫌なのだ。だったら最初から知らないほうがよほどいい。実際、上司と新幹線のグリーン車に乗ると、次の出張でひとりで普通車に乗るとき、必ず“グリーン車がいいな”と思ってしまう」

 なんと……。私は、彼はてっきり、「快楽が楽しくない」特殊な人間だと思っていたのです。違いました。先々の不愉快を避けるため、律していただけだったのです。もう24年くらいつきあっているのですが、勘違いをしていました。

 衝撃を受ける私に、夫は追い討ちをかけるように以下のエピソードをたたみかけます。

 2ちゃんねるひろゆき氏は、莫大な富を得つつも、今もすごく質素に暮らしている。なぜならば「人は生活レベルを落とすということは、決してできないから」

…………。

  これは重大な問題になってきました。これは、「もう歳だからビジネスでいい」というのとは、なんか違う次元の話みたいです。でも問題が大きすぎて、どう整理していいのか、今の私にはわかりません。

 一生懸命懺悔を書いて、頭を使ったらとても疲れたので、宿決め篇はまた次回…。

 

↓ビジネスだと飲み物は陶器なんだよね…。しかもこんなかわいいチョコレートつき。味もかなりよかった。  

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※付記…ていうかいや、それは嘘です。すべてをブッキングした数日後、SURPRISE限定、カタール空港 スペイン行き ビジネスクラス158,000円 エコノミー49,000円とかいうのが出たんです、突然(いつでも突然なわけだけど)。結構身悶えして苦しんだのですが、そのニュースを聞いた数時間後に検索しても、もうそのチケットはどこにもなかった…。

瞬間完売ということ? 夢だったのかな? 今もよくわからないのですが、あれはくやしかったなあ…。しかしカタール空港だと飛行時間22時間。そんなに乗れないだろう? 自分? アエロフロートでよかったのだ、と何度も自分を説得しました。