独楽ログ〜こまログ〜

45歳、女性、日本人、がひとりで毎日楽しくすごす方法を検証。

スペイン旅行記その3 〜今度こそ宿を決めよう、そして泥水を浴びることについて

Airbnbでの基本フィルター

 

 贅沢は求めないのですが、どんな家でもいいわけではもちろんなく、いつもAirbnbで部屋を探すときはフィルターをかけます。私の第一条件は、まず、スーパーホストであること。

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Airbnbの宿泊先検索画面。場所と日時を指定すると、この画面が現れます。いろいろな条件を指定することができますが、なにはともあれスーパーホストにチェック。安心安全なんてくそくらえ、おもしろい人に出会いたい、という人はもちろんチェックをはずします。

 

 

 スーパーホストがいいのは、とにかく客を迎え入れ慣れていてほしい、という意味からです。世界中のあらゆるところから、常識の違う見知らぬ人を自宅に笑顔で招きいれることに慣れている人。つまり、懐の広い人をぜひ、という、なんか勝手なリクエストです。同じ意味で、レビューの数は最低20くらいは欲しい。これくらい経験していれば、そうそうささいなことで驚いたり怒ったりはしないよね、と…。

 

 そして、さらに勝手な希望は、レビューの星評価がパーフェクトな人。連絡の確実さ、清潔さ、ロケーション等、4~5くらいの項目に分かれていて、それぞれ5段階評価なのだけど、この星もすべてパーフェクトな人を求めます。とくに清潔さとか、日本人の清潔さとその他外国人の清潔さって、レベルが違うなあ…とよく外国で思うので、どれだけレビューに「very clean」と書いてあっても、鵜呑みにしちゃいかん。ほぼすべてのレビュアーが、「absolutely clean !!」とうなっている家主さんを探し、とくに清潔さの項目で少しでも星が欠けている家は、残念ながら除外します。やはり宿は豪華でなくても清潔ではあってほしい………。

 

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↑このお宅はすごいレビュー数ですね。そしてすべて5つ星。145組のお客さんみんながパーフェクトと評価しているというのはちょっと驚異的。

 

キョンキョンは言う 

…と一生懸命書きながら、こういうところがだめなのね、と思ったりしたりして。昔、キョンキョン小泉今日子)がアフリカ旅行したときの話。「テントのホテルで、シャワーが泥水で、もう笑っちゃってがんがん浴びて真っ黒になった」(大意)とか言っていて、キョンキョンはいつも常人離れした発言をするけど、このときも深く深く感心したのを覚えてる。もう20年くらい前だけど。「こういう心持ちで生きてると、楽しいだろうなあ。かっこいいなあ」。

 

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⇧中学生のとき買って、死ぬほど見返し、読み倒した革命的写真集『小泉記念館』。人間魚拓だの、力士に抱っこされてるだのの写真も強烈にかわいかったけど、インタビューが正直で冴えてて、本当にかっこよかった。右は、その数年後に買った『人生らしいね』。なんとオリーブの本、だった、今見たら。その文字も経年劣化で消えかけてるけど…。うう、歴史…。

 

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⇧当時二十代はじめだと思うが(いや19とかか?)、その言葉ひとつひとつが、すごくフツーで深かった『人生らしいね』。当時の私は、「なんかかっこいいことを言っている」と思うだけで、共感はできなかった。よくわかんなくて。でも今読んだら、見事にすんなり入ってきた。キョンキョン、すごいね。達観しているというか別次元というか。この本でも、旅行に出て、がんがんトラブルに遭いたいとつぶやいています。

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⇧ふふふ。ついでに自慢。キョンキョンは、20年以上やっていたライター人生で、自分でブツを持参してサインをお願いした、唯一の人です。サインって、なに?と今まで意義を感じたことなかったけど、今こうしてみると、恥をしのんでお願いしてよかったなあ、としみじみ。

 

また激しく脱線してしまった。

 

 吟味に吟味を重ねた結果…

 …とはいえ、泥水を浴びるわけにもいかんでしょう。

 再び、我に返って宿探し続行。レビューもじっくり読み込みます。とはいえ、英語と日本語しか読めないけど…。ああらゆる口コミ情報の基本は、レビューをじっくり読むこと。だと私は思う。

  同じ星5つでも、レビューを読み込まなければ、その商品が本当によいのかはわからない。気の抜けたビールのような薄いお世辞を書いて5つ星つけている人もいれば、どれだけその商品を使い倒しているか、熱く語って星5つつけている人もいる。競合品をいくつも試した末にこのレビューを書いているのか、はたまた初めて買ったものなのか。さらに、レビュアーの目的が自分とかけ離れていたら、星5つでも私には無意味だし。なので何本も熟読しなければいけない。何本も読むと、その商品の全体像も見えてくる。英語だとニュアンスがいまひとつ伝わらなくて、“アツさ”を判断するのも難しいのだが。

  滞在者がほぼ100%満足していることのほかには、プライベートバス、できればバスタブつき、キッチン使用可能、洗濯機あり、などが条件としてあげられる。使用言語はもちろん英語。それでも、部屋の説明をスペイン語で書いている方などは、たとえ「使用言語 スペイン語 英語」とあっても、「これが読めない人は来ないでね」という意味なのだと判断して、パス。

  キッチン使用可と言うのは、別に料理がしたいわけではなく、夜中にお茶飲みたい、と思ったらお湯わかしにいきたいな、という意味です。で、出先で買った冷蔵もの…チーズとかヨーグルトとか惣菜とか…を冷蔵庫に気軽に入れたいなとか。あと、バターやチーズをお土産に買う可能性が高いので持参した保冷剤を冷凍庫で凍らさせてほしい。

 さらに言うと、キッチン&冷蔵庫まで旅人に開放するような人は、まごうかたなきオープンマインドの持ち主だろう、という期待も含まれています。「この部屋使ってね。でもこことこことことは立入禁止ね。あ、ここもね」と言われてしまうと、なかなかくつろげないですよね…。もちろん宿主さんの部屋を見せてくれ、とは言いませんが…。わがまますぎ?

 

 そしてさらに重要なのは、水回り。バス・トイレが専用であると、たとえ見知らぬ人の家でも、気楽さ居心地のよさは格段にあがると思う。そしてこれが難しいのだが…できればバスタブが……欲しい…。10km20km平気で歩く旅行中の私(なぜ?)。必ずやぼろぼろになる。そして季節は冬。シャワーオンリーは寒い! お湯ためて浸かりたい! しかし欧米の家でバスタブついている家って……すごく少ないのですよね。いざとなったら妥協しよう、前回同様、アウトドア保冷バッグに何重かにしたビニール袋をいれ、そこにお湯をそそいで足湯をすればいい(←すっごく効果的でよかったです。シャワー後で足は清潔だし、ビニール3枚くらい重ねてるから汚くない、と思っているのですが…)と思いつつ、ひたすらに浴槽のある部屋を探し続けること数時間×数日。数日やってると、本当にうんざりしてくる。ここを問わなければもっと全然早く見つけられるのだが…。

 

 最後に、わくわくする部屋、というのもはずせない。豪華さや贅沢さは求めないけれど、「なんか居心地よさそう」という感覚は欲しい。自分の直感が信用できないと前回書いたけれども、私はこと部屋および住居に関してだけは、わりと勘が働く。家を借りるときも買うときも、部屋を借りるときも、決めるべき部屋が現れると「ここだ!」とひらめき、そしていままで、だいたいそれは実際、良い部屋だった。なので、ここだけは迷いはない。

 

 以上の条件をもとに、バルセロナで1部屋、マドリッドで1部屋、「これは」という部屋を見つけた。ほんとにこんな素敵な部屋と条件で、1泊1万円以下なのかな? と半信半疑で、メールでコンタクト。そしたら。

 

 断られてしまった!! 

  注文つけすぎ? いや、それは伝わってないはず…。でも、どちらも1月中旬のスケジュールは空いていた。だが、バルセロナの男性は「その時期、ロンドンに行ってしまうんだ。ごめんね」と書いてきて、マドリッドの女性は「そんなに先のことはわからない」と……。そうね、そうだよね。これはまさに個人宿ならではの断り方、と妙に納得してしまった。今までのAirbub体験はたった2回。でもどちらも、瞬速で「大歓迎だよ!」と返事をくれていたから、うっかりそういうものかと思っていたのでした。  

 なのでまた検討再開。うー、なんかもう、目と頭が痛んできて、どうでもよくなってきた…。もう部屋見るの、嫌。ていうか、2人に断られるなんて、悲しすぎる。やっぱりこの旅、不吉なのかなあ……?

  だが結局、粘ったおかげで、マドリッドでは前以上に素晴らしい部屋にめぐりあえました。「アートに囲まれた部屋」と銘打つだけあって、アンティークな雰囲気のこれぞヨーロッパ、なアパートメントに、趣味のよい絵画や調度品が点在し、もうめっちゃくちゃ素敵。プライベートバスもバスタブもある! 心配なのは、2人まで滞在OKなのだけど、ゲストルームと称して写っている部屋のベッドが、どう見てもシングルなこと。もうひとつ部屋があるのかなあ? でもどう探してもそれはなさそうな…。

 ともかく、レビューにあった「私たち夫婦はここで快適な日々を過ごし…」という一文を信じて、大丈夫なのだろう、とここに申し込んだ。あともうひとつの心配事は、あまりにも家全体の趣味がよすぎて、この初老のやせた宿主の女性=マリアが、ちょっと怖く見えるというか…。私たち、この方のおメガネに叶うのかな?と。

 

 しかし、マリアは速攻で返事をくれた。「楽しみにしてるわ!」。ああ良かった、今度は大丈夫だ。どんなことでも、「拒否される」って、けっこうこたえるものですね。ああ、マリア、ありがとう。

 

エクスペディアに負けて

 そしてバルセロナはホテルにしてみました。航空券を買ったエクスペディアの連日のDM攻撃がすごくて、「航空券を買ったあなたには、ホテルも格安で提供!」という言葉につられてしまったのです。まあちょっと見てみようかなあ、という程度だったのですが、オフシーズンのバルセロナのホテルは、どこもかしこも割引だらけ。まあホテルの価格なんてあってないようなもので、元値としている価格もどこまで真実なのかはわからないのだけど、それにしても30~40%引きは当たり前、70%とか、あげくの果てはただ、とか。ただ、フリー。無料。これはよくある、航空券だけよりも、航空券+ホテルのほうが返って安いというわけのわからないシステムの一環なのでしょう。

 

 ホテル探しでも同じような基準で口コミを読みまくります。しかし価格は節約モードなので13000円以下。1万円以下でみつけられたらうれしいなあ。さすがにそれは無理?

 まずは「評価の高い順」に並べ替え、上から順に攻める。エクスペディアのレビューはすくないので、リンクしているTrip Adviserの膨大なレビューも読む。みんなが撮った膨大な写真もいちいちチェック。素人の、素人が散らかし、かつ笑顔で写ってるホテルの部屋の写真って、あまりにも現実的で夢がないけど、そのぶん真実がわかる。

 

 レビューを読み込んでみんな満足してるみたい、と思ったら、今度は部屋のディティールチェック。部屋の広さは25㎡以上。バスタブつき。交通至便。なにしろ言葉のわからない国なので、「どこいくにも便利」とみんなが言ってる場所がいい。できればティー&コーヒーセットつき(つまり電気ポットということ)。

 

 ここでもやはりバスタブ付き、をクリアするのに難儀するが、しばらくモニターを睨んでいたら、掘り出し物のようなホテルを発見。上記の条件をクリアして、でも「すごくおしゃれ」で「この値段でこれだけついてるのはすごい」とみんな絶賛している。「また泊まってもいい」。へー。難点は「おしゃれだけど、けっこうボロいのが目立つ」。「おしゃれだけど、いわゆる豪華ホテルではないので、フロントのあっさり感など、新婚旅行には不向きかも」。

 私は建物の古さは全く気にならないし、新婚でもないので、このデメリットは完全クリア。しかも価格は1泊7千円。うわー安い! すごい! air B&Bより安いかも価格だ。スペイン広場目の前で、万が一迷ってもすぐ帰れる。よし、バルセロナはこの「Bホテル」に決定。

⇧Bホテルのバスルーム。浴槽つきってだけで感激なのに、なんとシャワーはハンドシャワーだった! 変におしゃれなデザインだったけど。ありがたかった。

 

 それにしても、本当にホテルの価格ってわからない。バスタブつきのほか、25㎡以上という条件もなかなか難しかったのだが、1泊3万するようなホテルでも、部屋は20㎡とか、ざらにあるのだ。まあ、ゴージャスなロビーやレストランがついてるとか、なにかしら豪華なのだろうが、肝心の部屋が20㎡以下ではお話にならない。…と思うのは居住空間に妙にこだわる少数派の意見なのか? ホテルは寝に帰るだけなのだから、狭くてもいい、それよりもホテル全体が素敵かどうかが肝心、ということなのだろうか。でもさ、20㎡って、クィーンサイズのベッド1台だとしても、あとはスーツケース広げる場所にも困るような広さだよねえ…。一等地だから狭いのは我慢して、ってことだろうか。

 

 しかし、疲れきり、不安にさいなまされたまま予約ボタンをクリックした私は、やはり過ちを犯していたのでした。つづく。