鬱病にもパニックにも認知症にも運動、運動、運動がきく!
この600ページくらいあるぶあつい本は、運動するとどれだけ脳からいろんな物質がでて幸福になるか、健康になるか、ということが、これでもか、という膨大な事例とともに紹介されていて、非常に元気が出る本です。
私は、自分がなんのためにこれをしているのか、ということを理屈でわかっていないとやる気がでないタイプなので、この本のように、脚を動かすと心臓からはこんな物質がでて、それが血管に伝わって脳にいたると、こんな物質に変化して、それが気分の落ち込みを減らし…云々と詳細に説明されると、本当にやる気が出ます。
認知症にも鬱病にもパニック障害にも、それぞれ運動が効く。そして、それらの病を抱えた人がどんな状況で困っていて、こんな運動をしたら、あんな変化が起きたよ、という詳細な紹介をしてくれ、説得力抜群。とくに、筆者のお母さんのお話は忘れがたい。
言いたいことはひとつ----脳を鍛えるには運動しかない----なので、最初の100ページくらいで飽きちゃうのではないかと思っていたのですが、意外に全部読めてしまいました。図書館は予約が50人とかだし、古本でも高いし、そもそも定価が2200円だし…と長い間買うのをためらっていました。ネット上の本書のまとめ記事やレビューを読んで、なるほどなるほど、これでいいか、と思っていたのですが、実際読んだら、読んでよかった!と思った。まとめからこぼれおちる具体的な例、がいちいちおもしろいのです。要約なんてだめだな、自分で読まなくちゃ、と、当たり前のことを改めて思ったりもして、なかなか収穫の多い本でありました。
ちなみに、きれいにきれいに読んでヤフオクで売ったら、買った価格(中古)より高く売れた…なにからなにまでありがたい本でした。