独楽ログ〜こまログ〜

50代、女性、日本人、がひとりで毎日楽しくすごす方法を検証、実践、そして記録。

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こなログ チーズトースト

3月26日

晴れ

21℃

 

チーズトースト

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胡椒はひく


 トマトソースとか野菜とか肉とかなんにものせない、ただのチーズトーストもときどき食べたくなる。でもこれ、チーズの量と焼け具合が成否を決めるのかもしれず、案外難しい。今日はいまひとつだった。もっと手前で出すべきだったのか? でもそうすると香ばしく焼けた部分は得られない。うーん。

 

ライフスパン 老いなき世界』デビッド・A・シンクレア他著 東洋経済新報社

 数日前から読んでいる。「老化は病気。治療できるのだ」。これについて毎日ぐるぐる考えては結論が変わるので、読み終わるまでなにも書けないなあ。

 

映画

ノマドランド』(2020)

  公開初日に観に行った。ほとんど前情報入れずに行ったので、観てから「こんな話だったのかー」とちょっと驚く。映画を観てしんどい現実を忘れる、というのとは違う類の物語である。不況後にたくさん現れた、季節労働者として働き、あとは車で旅して生きる高齢のノマドたちの、半ドキュメンタリー。選択したうえでの生き方なのか、これしかないのか、そこで大きく解釈が変わる。ここに出てきた人たち(ノマドたちは本物)は選択している。安楽ではないけれど、自分で選んで納得している。そして来るべき死も受け入れている。

 この先ずっと思い出すであろう重大な映画だったのは間違いないのに、なんと。あろうことか、ラストの5分で寝てしまったのである!

「ああ、彼女はこっちの道を選んだのだなー」と思ったのは覚えている。それで安心というか、物語が終わってしまったらしい、私のなかで。だからもっと大事なセリフやシーンを逃してしまった。(…と、翌日ネットの記事で知った)。いやー、大失態。

 私はいつもオンライン英会話で、読んだ本や映画で、おもしろいものがあると彼女に説明するのだが、この日は「これから映画を観に行く」「どんな映画なの?」ということで、その時知ってたこと、主役のフランシス・マクドーマンはすごい俳優なんだよ的なことを話した。「じゃあ、今度は感想教えてね!」と終わったのだが、寝て起きたときに最初に思ったのが、「これじゃあ、あの子に言えないじゃないか…恥ずかしくて」ということであった。「こういう話でね、こんなことが起きてね、つまりこういうわけなんだよね。こういうことを提示しているんだよね。素晴らしい映画だったよ。……寝ちゃったけどね。ラスト」と言わなければならないのだ。恥ずかしすぎる。

 普通の先生なら、だいたい「今度話すね」ということなど忘れてしまうものなのだが、彼女はものすごく覚えているのである。きっと聞かれるであろう。

 

【追記:2021年3月29日】

 あれから数日、フランシス・マクドーマンドNYタイムズのインタビューなどを読みつつ、ひたすらこの映画について考えているが、暗い気持ちが晴れない。つまり、私は山崎マリさんと違って、この映画から「すばらしい希望をもらった」わけではないのである。出てくるノマドたちの多くは、この人生を受け入れ、この人生を選択しているけれども、私にこれができるか?というところで暗くなるのだろう。

 自然の中の有機物のひとつとして、淡々と消えていけるだろうか? でも消えていける、消えていきたいと思えたら、もう怖いものもなくなる気がする。

 いつも暗い気持ちになったとき、映画を観ることで救ってもらっていた。けれどもう今更、おじいさんおばあさんになったハリウッドスターたちが素晴らしいシニアライフをおくるハートウォーミングストーリーを観たからといってこの気分が晴れるとも思えない。ふー。