独楽ログ〜こまログ〜

50代、女性、日本人、がひとりで毎日楽しくすごす方法を検証、実践、そして記録。

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横尾忠則展と亀戸餃子(2)

10月3日(日)

晴れ

28℃

 

東京都現代美術館 マーク・アンダース 保管と展示

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  横尾忠則展でかなりおなかいっぱいになったが、コレクションもおもしろそうなのでのぞく。巨大な作りかけ(?)の彫像の迫力がすごい。おもしろい。

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撮影可はこの展示だけ

亀戸餃子 本店』へ

 さて、せっかくめったに来ない東京東部へ来たのだから、と張り切ってランチ場所を探したのだが、はりきすぎて結局どこにも行けなくなり、「ここまで歩いたら亀戸が近いから餃子食べよう」と夫が提案。そう、かの有名な『亀戸餃子 本店』。昔、テレビで観たことがあるだけで未体験だったので、歩きすぎてかなり痛い足腰をさすりながら、歩いて歩いて歩く。

 

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空間が、もう異世界

 ようやく着いてから並ぶこと20分。文字通りほうほうのていで席につく。飲み物をオーダーすると、有無を言わさず一皿めが飛んでくる。ここは餃子しかないので、「メニューを選ぶ」という行為がないのである。すごい。一皿5個、270円。お一人様最低2皿、がルール。一皿目を食べ終わると自動的に二皿めが来て、そのあとは「おかわりは?」と聞かれるシステム。厨房をカウンターがぐるりと囲み、あとはテーブルが3つくらい。

 なにもかもが独特で、目を見張りながら餃子をほおばる。私は最初「まあ、二皿くらい? 三皿は多いよね?」などと思っていたのだが、目の前の中年夫婦の目の前にはすでに5皿くらいつみあがっていて、食べ止む気配がない。しかもそれはよく見ると、奥さん単体の皿で、旦那さんは別に5皿積み上げていた。えーっ、そんなに!? と驚き、他のお客さんもチェックしたが、みんなひとり4,5,6皿と食べているのであった。すごい。漬物やスープなどのサイドメニューいっさいなし、ひたすらえんえんと満席が続く熱気のなかでビールと餃子を食べ続けているのである。いやー、すごい。なんて効率的な飲食店なのだ(Wikiには3皿目を食べるともやしが出される、と書いてあったが、この日もやしは見なかったような?)。

 この熱気にあてられて、結局自分も3皿食べる。そうなのだ、あの熱気の中でみんなの皿を見ながら食べていると、当初の予定より全然多く食べてしまうのである。すごい罠である。ま、もちろん、肝心の餃子が「えんえんと食べ続けられる」味だから、というのがあるのだが。いやでもそれにしても。「こんな餃子食べたことない」という味ではないのだ。良心的に作ればきっとあなたや私にも作れそうな…気が…する。いや、一見地味だからこそ食べ飽きない、この絶妙なバランスは他にはない、のかもしれないけれど。

 

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香ばしい焼きめ。ふんわりの皮。おいしい。

 それにしてもこの繁盛ぶり、客が客を煽るシステムの勝利のような気がしてならない。単品勝負でフードロスもほとんどなさそう。向かいの中年夫婦は持ち帰りとして冷凍餃子を15パック頼んでいてテイクアウトアイテムとしても最適、さらにさらに、お客さんの滞在時間はせいぜい20分かそこら。最強の飲食店ではないだろうか。ふたりしてこの素晴らしいビジネスモデルに感心しまくってしまい、夫など翌朝起きてきて開口一番、「餃子って冷凍もできるんだよな、だからほんとたぶん、ロスないんだよ…すごいよ…」とつぶやいていた。