11月25日(木)
晴れ
19℃
きのこペーストとチーズとパン
セーグルカンパーニュ
前回と同じ。しかし膨らみすぎたのは、二次が10分長かったからか。(80分+オーブン予熱)。
本
めちゃくちゃおもしろかった。ウディ・アレンが養女に手をつけて内縁のミア・ファローを捨てたとか、他の養女に性的虐待したと訴えられたとか、一度は鎮火したのに近年のMeToo運動のために蒸し返されて、今ハリウッドから干されている、というニュースは知っていたのだけど、ウディ・アレンの半生からたどってじっくり読むと、なかなかすごいものがあった。
結局、家庭内のことなのでどれがどれほど真実なのかは知りようがないのではあるが、全部真実だとして考えると、なかなか凄まじい。とくにミア・ファローは全然一方的な被害者ではなくて、「かわいそうな子」を養子にしまくって、そして虐待している(実子にはしない)とか、その養子のうち3人が自殺などで夭逝しているとか、闇が深すぎる。ウディが養女に手をつけて結婚したのは事実だけれど、別の子に本当に性的虐待をしたのかも怪しい。子供たちは、ミアの味方組とウディの味方組がいる。しかしこの壊れた家族の、誰が善で誰が悪なのかは、誰にもジャッジできない。それぐらいいろんな要素が絡み合っていて、彼らが特別というよりは、人間関係ってこういうものなのかな、と思わされる。
ウディがスキャンダルにまみれまくっていた90年代後半の頃、映画は以前と同じように年1本撮っていたのだが、この頃ってかなり傑作度が高いというのもおもしろい。『ギター弾きの恋』(1999)、『ブロードウェイと銃弾』(1995)、『世界中がアイラブユー』(1997)etc. ウディ・アレンの映画は、ときどきものすごくおもしろい、というのが私の印象なのだが、この頃は「すごい!」と思った作品が多いのだ。実生活がしんどいと、よけい作品に集中できるのかもしれない。
旬のスター、旬になる直前のスターがいつもウディ・アレンの映画に出ているなあと思っていたのだが、彼の映画のギャラは、実は業界最安値らしい。それでもみんな出たがる。「ウディの作品に出ればオスカーが穫れる」というのが定説だから。そして今まではいつだって、どこかの製作者が封筒に札束を入れて「これで1本作ってくれ」とやってきて、仕上がるまで消えていてくれていた。彼の創作者人生の、あまりにもスムースなサクセスぶりも興味深かった。