12月16日(木)
くもり
15℃
人にあげるクッキーを焼く
たまに、人にあげるクッキーを焼く。始めてから10年以上たっていて、いつのまにかかるいライフワークになった。昔はいろんなクッキーを焼いていたけど、食べた人の反応などを考慮にいれ、レギュラー陣は上のようになった。一番人気は塩雪。いわゆるスノーボールにゲランドの塩をまぶしてあまじょっぱくしていることと、ピーカンナッツ入りが決め手。のような気がする。あまじょっぱい、って無敵の味付けじゃないですか? そして香ばしく炒ったピーカンナッツのうまさは、他のナッツに比べて群を抜いている。
レモンビスケットは、昔、通っていた伊勢丹「バビントン・ティールーム」へのオマージュ。これと正露丸の香りがする中国茶、ラプサングが定番だった。あまりに好きすぎて、2年前イタリア旅行したときに念願のローマ店へ出かけたのだが、なんと、数年ぶりに食べたレモンビスケットが全然おいしくなかった! どういうこと!?
それ以外は、ワイン1杯頼んだだけで、オリーブだのポテトチップスだの、めちゃくちゃいろいろついてきたり、インテリアは伊勢丹と同じだったり(あれ、違うっけ? もっと暗かった?)、総合的には素敵な訪問だったのだが…。
しかしなあ。衝撃的においしくなかった。ごめんなさい。でもまたいつか行く機会があったら、やっぱり再訪すると思う。「イタリアの、イギリス風ティールーム」という日本人には不思議なコンセプトの店であった。今思うと。
スパイシーグラノーラも、あらゆる配合を試して10年以上、ついに落ち着いた定番レシピ。
↑基本はここにある通りなのだが、最近は材料はオートミール、アーモンド、ピーカンナッツのみで落ち着いている。それからクローブとシナモンのほかにナツメグも入れたり。
しょっぱいものも必要だ、ということでカレー粉を入れる塩味のインディアン。しかし我が家でだけ大好評なので、なにかパンチが足りないんだろうなと考え、飴色玉ねぎを入れてみた。そしたらグラノーラ同様、サッポロポテトの味になった…。黄色いほう。
ガレットナンテはアーモンドをたっぷり入れたもの。地味で、そしてしみじみうまいのはアーモンドのちからだろう。コーヒーを混ぜた卵液を塗って照りを出すのだけど、卵液があまってもったいないのでコーヒープリンも作った。「どうせ粉を使うんだったら一部をアーモンドに替えて濃厚な味にしちゃおう、と思ったのは当然だ」と、誰かパティシエが言っていて、あー、そういうことなのね、となんだかしみじみ納得した。それまでは「あー、このレシピ、アーモンドプードルいるのか! めんどくさい! 高いし!」としか思ってなかったので、この一言であっさり見方が変わった。言われてみればそりゃそうだ。
同時に、シュクレ(タルト生地。レモンビスケットにも使う)も、アーモンド入りとなしの両方を作ってみたら、前者が圧倒的においしかったので、面倒とか言ってられなくなった。
…とまあ、そんなわけで長く作ってると、いろいろ言いたいことが出てくるものだ。長く生きてるってそういうことなのね。年末なので思考が「まとめたがり」になってるようだ。