独楽ログ〜こまログ〜

50代、女性、日本人、がひとりで毎日楽しくすごす方法を検証、実践、そして記録。

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こなログ フライ・パン〜生ハムと卵、野菜

7月7日(木)

曇り

31℃

 

フライ・パン〜生ハムと卵、野菜

少量のパンで山盛りできる不思議

 ピンがきてない写真ですみません。パンのあまりを野菜と肉と卵でソテーすると、これっぽっちしか…と思うパンがものすごいボリュームの一皿になる。毎回不思議。つまりふだん食べている厚切りのトーストってのは、気づかないけどかなりの量消費してるってことなのか…。

 そういえばこの日は、夫と交際記念日である。7月7日、私が大学3年、彼は2年であった。何十年前の話なのか。数えたら31年だった。さすがに今年は忘れていた。朝ごはんもご覧の通り残りものである。ごちそうを食べにもいかないが、構わない。今日まで仲良くできてよかったねー、と言い合えばよいのである。

 

映画

リコリス・ピザ』(2021)

 オスカー候補のときから大絶賛の嵐だった、ポール・トーマス・アンダーソンの最新作。70年代西海岸のリアルな舞台設定の青春映画である。青春映画というものに昔からあまりそそられないのだが、あまりにも激賞されているので観に行ってみる。そして、結果、正直よくわからなかった…。「一瞬一瞬がみずみずしい!」「これぞ青春」等々、観終わったあといろんな評を読み、でた結論は、私は青春に興味ないらしい…というものだった。悲しい。さすが初老間近の中高年、というべきか。なんちゅーの、感性? 枯れてるんだろうか。70年代の雰囲気はすごく愉しくて、各シーン、全俳優、すべてすっとぼけてておもしろいのだが、終始私は不安だった。「この話、どこに向かってるの…?」

 好きなのに嫌いなふり、を続け、くっついたり離れたりを繰り返すふたり…という設定にそもそも興味がわかない、というのが大きいのかも。だから「この話はどこへ?」などと思うのかも。そして「あの頃、すべての瞬間が輝いてた」という、だから「筋なんてどうでもいい、まばゆい瞬間の連続なんだ」というものの価値もよくわからないのかも。筋を求めるってのは、「意味」を求めることであり、あさましいことなのかもな。配信されたらもう一度観てみないとなあ。ただポール・トーマス・アンダーソンはだいたいいつもすっきり観れない。「ふーむ…」という感じで終わってしまう(除く『ファントム・スレッド』)ので、相性悪いのかも。でも新作が公開されると必ず映画館に行ってしまう、という不思議な人である。音楽とか各ショットとか「うおおおお」と思うんだけど、筋がなあ。筋。

 それでも決してつまらなかったわけではない。デビッド・ボウイ「Life on Mars?」がまあ、素晴らしく、デビッド・ボウイって本当に…素晴らしい曲ばかりうたっていた。今だって評価されてるけど、それでも足りないのでは? だって名曲多すぎるし、と思っていたのだが、みんなそう思っているらしく、『トップガン・マーヴェリック』から『コーダ あいのうた』まで、近頃のヒット作の多くがボウイの曲を「ここぞ」というところで使ってるという。

www.billboard-japan.com

 そうだよ、そうなんだよ。「ここぞ」というところで使いたくなる曲ばかりなんだよ…。

 

 それよりなにより、この主演のクーパー・ホフマンである。観ている途中で、この人誰かに似てる…と思い始め、あ、フィリップ・シーモア・ホフマンだ、と気付き、どこが似ているかというと顔かたちではなく、肌の色とぽちゃっとした身体、その動き、なによりも「印象」がそっくりだったのである。遠目では「なんだよこのだらしない身体の男は」とナメてかからせ、アップになると、その妙に自信と確信にあふれた顔つきに「あれっ? なんか素敵!」と突然、嵐のように相手を魅了する。フェイント技のような「印象」が同じなのだ。

 で、観ているあいだずっと「このひと、息子じゃないかしら」と思っていたのだが、あとで確認したらやはりそうだった。思わず丸ノ内線のなかでガッツポーズが出る。いや、当たったからなんだ、という話なのだが、なんだか彼への愛が確認されたようで…。確認する前から、映画を観ている間中うれしかった。「ああ、フィリップ・シーモア・ホフマンとまた会えたような気がする」と。2014年、オーバードーズで突然死んだとき、こたえたもんなあ…。

 人って死んでも続いていくんだなあ、というのは、親戚のおじちゃんの葬式のときだった。久しぶりに見た彼の息子がおじちゃんそっくりで、「あっ! おじちゃん生きてる!」と思った。そのとき、うちのベランダの多年草の植木のように、この葉が枯れてもまた新しい葉が出てきて、根はずっと生きてる、そういうことが人にも起きてるのだと思った。まあ、植物と違って人間は、お父さんと息子は全然違う人間である、という事実もあるわけだけど。しかしそういう事実はさておき、「ああ、なんだここに生きてるじゃないか」という夢を見るのは悪いことではないと思う。

 

www.licorice-pizza.jp

 

 ところで毎週映画に通っているが、『トップガン・マーヴェリック』は観てないけど、いいよね? 何度考えても戦闘機の映画に興味がわかず。オリジナル観たときも「ふーん」としか思わなかったし…。なぜこんなにみんな観てるの? 観ないとだめ?

ボウイの曲はちょっと聴きたいけど。