独楽ログ〜こまログ〜

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マイル修行2022④ 庄内 酒田篇

まずは酒田市美術館へ

 県道112号線をえっちらおっちら(とにかく久々、しかも新しい場所の運転なので、後ろの車に道を譲りつつおろおろと運転しているのである…)北上し、右に折れると酒田市美術館。建物が素晴らしくてぜひ来たかった。しかしHPに書いてある休館日が去年のもので、今年の休日も合わせて3週間以上休みと勘違い、旅程組むのに苦労した…よく気づいたと思う、自分。

庭も素晴らしい酒田市美術館

 空港で衝撃を受けた「景色の美しさ」がここにもつながっていた。環境がまず最高。木漏れ日がきらきらひかる広大な庭があるのだ。

庭を歩くだけでも価値あり

 9時の開館を待ちつつ庭をぶらついていると、おじさんがやってきた。「あら? まだ開いてね? や、もう9時だあ」と庄内弁。おじさんはお客さんなのかスタッフなのか…とはかりかねていたのだが、現在開催されている「酒田市民美術展」の受付担当の方だった。おじさんがふたり、受付に座って談笑している。お客さんは私ひとり。シュールでよい。おじさんに「お客さん、内陸から?」と尋ねられ「はい、東京から来ました」と答えると「あっらー東京からー!」とにこにこして驚いていた。

本日は市民美術展。市民たちの昨日がずらりと並ぶ。
入館料無料

「からむし」という草から繊維を作り、服や帽子にまで至る…すごい

 油絵、彫刻、写真、刺し子、さらには繊維作りからの洋服まで。酒田市在住の趣味人たちに思いをはせる。仕事の合間に絵を描いてるのかなあ、どこかで習ってるのかなあ、創作仲間がいるんだろうなあ…etc. こういう想像は楽しい。

カフェも最高、しかも貸し切り状態

 地図上ではすぐ隣と思っていたが、最大の目的地である土門拳記念館は結構あるとのことなので、先に酒田駅に向かう。目的はとくにないのだが、「どんなとこなんだろ」と数年前から気になっていたところである。

湊町だった

 京田川最上川、大小2つの川を超えると酒田市中心地に。海鮮朝食なんてものがあるらしい、と港へ行ってみる。

 酒田は「山形県唯一の重要港湾」だとかで、昔はかなり栄えた町らしい。海鮮食堂は入ったところが間違ってたらしく11時から、というのでやめて中心街へ。山居倉庫という昔の米倉庫がずらりと並ぶ観光施設へ。

 

山居倉庫

かなりの数の米倉が並ぶ。焼き杉? 黒がモダン

紅葉がこんなに美しいのは寒暖差のせいなのか?

黃葉もこの鮮やかさ

 なにも期待せずに来たのだが、思いのほか楽しい。周囲数百メートル散歩する。そのうち港に戻って海鮮丼を食べる気もなくなり、ただあたりをじっくり練り歩く。旅行支援のせいか観光客もそこそこいて活気もある。山居倉庫内の土産物ショップに入って、なんと酒田が「おしん」の舞台であることを知る。

わざわざ酒田市に来たかいがあった…と思った

 酒田はおしんが初めて奉公に出される町で、おしんはその豊かさに驚いた、とな…。そこまで大都市だったわけです。山居倉庫にずらりと並んだ米倉がそれを裏付ける。「西の堺、東の酒田」と称されるほどの港町で、しかも「三十六人衆」と呼ばれる人たちによる自治都市だったそうな。それにしても、あのおしんが筏(?)に乗せられて親からひきはがされるシーン、さっき渡った最上川だったのね…。何十年も前の記憶がいま、新しい情報とマッチするの、おもしろい。

これ、1901年頃の山村の暮らしだそうな。
わりと最近じゃん、と思うのは私がいい年だからなのだろう

 いつまでもおなかがすかず、町で寿司を食べる計画もやめて、ショップで勝ったゆべしをかじる。おいしい!

ショップの中庭で休憩。気持ちいい〜

 つづきます。