旅の最後はクアラルンプール
バンコク、ペナンとめぐって最後はクアラルンプール。そもそもクアラルンプールなら帰りの便が取れる、ということでとにかく最後はここに来なければいけなかった。マレーシアのこともクアラルンプールのことも1年前までほぼなんにも知らなかった。だが、着陸するときに見た、あたり一面のジャングルの眺めがめちゃくちゃよくて、一気にいい印象に。
この空港、「森のなかの空港、空港の中の森」がコンセプトだそうで、設計はなんと黒川紀章。サテライトビル内には森林トレッキング体験施設まであるという。なるほど…木々マニア(?)にはたまらないわけだ。
Grabで空港から中心地、ブキッビンタンにあるホテル、バンヤンツリー クアラルンプールへ。マレーシアは世界一安くラグジュアリーホテルに泊まれるとみんなが言っている。どういう仕組かわからないが、街なかの食事などはバンコクよりやや高かったりするのだが、ホテルやレジデンスはものすごく安い。フォーシーズンズやリッツカールトンのレジデンスなども、月々20万円台で借りれるそうな。ちょっと前は60平米70平米で18万円とかだった。ま、それも円安で遠くなりつつありますが…。
空港から50分くらいで到着。ペナンもそうだったけど、この長さがなかなかしんどい。本当なら電車で行きたいのだが(車苦手)、荷物マキシマリストなので大きすぎるスーツケースの移動がつらい&夫が反対するのでGrabに頼る。ま、普通そうですよね。マレーシアはホテルのほか、タクシーもめちゃめちゃ安い。
車窓を眺めていると、初めて来る国の景色にむらむらと興奮と不安がこみあげてくる。中心地に着く前から高層コンドミニアムがめっちゃ立ち並んでいて、わあ、これ、みんな人住んでるのかあ…と。
それまでまったく考えたことのない国だけに、この場所にこんなにたくさんの人が生活してるのか! 知らなかった! と驚いてしまう。どこで働いてるんだろう、なんの仕事をしてるんだろう、買い物やデートはどこでするんだろう…とか考え出すと、世界の広さに圧倒されておもしろいけど具合悪くなってくる。
バンヤンツリークアラルンプールはシックで素敵なホテルでした。…が、目の前が工事中の高層ビルだったり(近づいて右をのぞきこむと素晴らしい眺めがある。しかし部屋に入った瞬間、ご覧のような景色がばーんと現れるのでちょっとテンション下がる)、バスローブやナプキンに汚れがあったりして、細かい減点ポイントが…。まあ、運というか相性が悪かったのだろう。
ドアを開けるとまずこの衝立
…があるので、開けた瞬間に部屋が丸見えにならないようになっているし、デスクに座っているとき、「入口付近にいる落ち着かない感じ」を抱かないようになっている。なるほど。
部屋の半分くらいがバスルーム
ここのお部屋はベッドよりもソファよりも風呂を大事にしているようだ。全面積の半分がバスルームなのである。
シンクは小さめだけど、脱衣所だけで軽く四〜六畳くらいありそう。洗い場・バスタブエリアを入れたら十畳くらい?
浴槽からの眺めは素晴らしい。
で、プール行く
…が、やはり水温が冷たすぎて入れない。がんばったけど無理。しかし眺めは素晴らしいし、誰もいないので冷え切った体に大きなバスタオルを2枚、ぐるぐる巻いてデッキチェアに横になってくつろぐ。これも悪くない。しかしなあ…なぜプールが温水じゃないんだああ! みなさんお気をつけて。アジアのホテルのプールは温水じゃありません。温水ジャグジーもありません(いや、あるところはある)。まあでもみんな、私ほど泳ぐことに執着してないってのも知ってる…。
朝ご飯は文句なく素晴らしかった
クアラルンプールでは朝と夜、ほとんど毎日スコールがあった。しばらく降るとぴたっと止む。止むとかーっと晴れる。それが毎日。早起きな我々は6時頃にはもう朝食会場に向かう。まだ夜明け前+スコールで夜中みたいなのだが、これが食べてるうちに雨がやみ太陽が顔を出し…。晴れると、CGみたいにクリアな景色が現れる。この変化が楽しい。
上記のようにいくつか不満があったこのホテルですが、食事のレベルは今回の旅で一番よかったと思う。ひとつひとつのクォリティが高く、ヨーグルトやデニッシュなど、どこでも出てくるものがいちいち図抜けておいしい。
ここの朝食はデキる、と思ったのは、このあちこちの写真に出ているオレンジジュースのせいである。搾りたてオレンジジュースを入れたカラフを持ったウェイターがずっと歩き回り続けていて、いつでも何杯でもおかわりできる。贅沢だなあ。
イングリッシュブレックファストはオーダーで
イングリッシュブレックファストやナシレマはオーダー制で、できたてがいただける。これがいちいち丁寧で、うならされる味。 アボカドだのチリソース(?)だの、付け合せの小技が効いているのもよい。
ていうか、生のきゅうり、揚げた小魚、落花生(だよね?)…を盛ったごはん、どう見てもあんまりそそられなかったのですが、だからこれまで無視してきたのですが、食べたらこんなにおいしいとは。想像をはるかに超える味だった。でも繰り返すが、これがここだけのおいしさなのか、ナシレマそのもののうまさなのかはわからない…。
飲茶もオーダー制。 あ、ちなみに二日分の朝食をまとめて載せてます。一度にこんなに食べてません…。
今回の旅のナンバーワンデニッシュ
食べ終わったら日が昇ってスコールもやんだ
部屋に戻ったら、こんな景色が広がっていた。
あの山の向こうには全然知らないマレーシアの田舎町があって、またいっぱい人が住んでるんだろうなあ…と思うと感慨深い。世界は広い。
さあおでかけしよう。つづく。