ようやく最終回、夏の思い出。
8月25日(日)
粉ログではないが、こちらも記録。パン作りじゃないから気温と天気は省略。
丸干し弁当
この頃はついに姪っ子の昼の弁当まで作っていた。昼ご飯は大量に炊いて冷凍しておいたご飯や昨日の残り、朝ご飯の残り、実母が送ってきたもの、などを彼女が適当に詰めて持って行く、というスタイルだったのだが、8月後半にはなぜかわたしが作っていた。理由は思い出せない。8月末の発表会のために彼女がかなりギリギリの暮らしをしていて(夜遅い帰宅、土日構わず練習とか)、それで「じゃあつくっとくわ」みたいな流れか?
枝豆ごはんは水加減がいまいちで硬めだった…ことは覚えている。もち麦をたした分を忘れて水を計量したからだと思う。姪っ子は「おいしいです!」と言ってくれてたけどそんなわけない。でもありがとう。
8月29日(木)
サワラ弁当
魚のみりん漬け(彼女の実母が送ってきた)、じゃがいもとパプリカ、アスパラのきんぴら、わかめの卵焼き、海苔佃煮、ゴーヤと春雨のポン酢あえ。梅干し。下は玄米ごはん。実母が「お世話になります」と言って、大量に野菜やら食材やらを送ってくれたので、それをフル活用して作った「母弁当」。彼女はふだん、自分のためにはいっさいお金を使わない仙人のような人なので、千円くらいするみかんジュースとか高価な魚介保存食をばんばん送ってくる姿に愛の深さを感じる…。
それにしても道の駅って、モノが高くなったねえ。前も書いたっけ? インバウンドと関係あると思うのだけど、昔は「すごくおいしいものがかなり安く」売ってたはずなのだが、ここ数年は野菜にしても加工品にしても「え?」という値段になっている。需要があるならどんどんビジネスするべきと思うので、値下げしてとは思いません。思いませんが、高くなったなあ…としみじみはする。
ゴーヤは彼女が超苦手なものだが、「お母さんが送ってきたやつだから味見しなさい」とひとくちぶんいれた。このゴーヤと春雨の和え物、ツイッターの料理上手な人のレシピなのだが、かなりおいしくてこの夏何回も作った。薄く切ったゴーヤを塩もみするのだが、苦みをなくすために私は砂糖を降って、フライパンでじーっくり焼色つくまで焼いて、それから茹でた春雨とポン酢、おろしにんにく、すりごまと和えた。にんにくとすりごまっていうのが斬新な味わいで、「これは新しいゴーヤメニュー!」と興奮していたけど、姪っ子はやっぱり「苦かったっす…」と帰ってきた。「どうしてお母さん…ゴーヤ送るの……」とうなだれていた。
そんなわけで、この毎日の朝ご飯と弁当作りで、なんだか料理の腕があがった気がする。あるものでどうにか昨日と違うものを、栄養のあるものを作るというのがゲームっぽくて、「あっ、そういえばあおさがあった!」など食材を思い出したりして俄然メニューが豊かになったりすると、勝った気がする。
彼女は卵好きなので、だいたい毎日弁当に入ってる。朝ご飯用に卵料理を作り、半分を弁当に詰める、が習慣になっていた。が、卵料理は苦手意識があって、いつもこれでいいのか? と思いつつ卵焼きだのオムレツだのを作っていた。ここ何年かでフライパンをあおってオムレツをひっくり返す技などは身に着けたのだけど、味のほうは常に自信がなかった。いや、まあまずくはないだろうが、可もなく不可もない味なのだろうと。…というか、下手というのもあるが、そもそも彼女ほど卵を熱愛していないので、いつも「うん。まあいいか」みたいな味しかしないんだよね。そして卵料理ってだいたい途中で飽きてしまう。
そんななか、あるとき「いつも卵、めちゃふわです」と姪っ子が言うではないか! なんと! 「えっ、褒めてるの?」「はい」。いやあ………うれしい………なんだ…これでよかったんだ……。
というわけで毎日の卵訓練のおかげで、6年くらい愛用していた卵用テフロンミニフライパンもとうとうすべらなくなって、買い替えた。
ひきこもり中年になると、誰かに褒められるということなんて、ないのである。だからいちいち驚くし感動してしまう。
横浜旅行@ウェスティンホテル
で、8月末日。姪っ子のダンス発表会当日。横浜でやるということで、日帰りの予定だったのだが、夜の9時や10時に電車に乗るの嫌だなあ…ということで、旅行気分で泊まってみることにした。姪っ子の両親が上京してくるので、同じホテルに部屋をとってあげて(両親の部屋の定員は2名)、「あんたはそっちに泊まって親子水入らずしなさい」と言ったらめちゃくちゃ喜んでた。そんなに親が好きって………。うらやましい。あとで聞いたら、お父さんがその部屋に泊まって、姪っ子はお母さんと同室にしてもらい、深夜1時まで話し込んだとか。すごいなあ…。
ま、それはともかく、じゃあ横浜のどこに泊まろうかと検討したのだが、結局マリオットのポイントで泊まればタダじゃないか、ということに。普通に泊まるとかなり高価なホテルだが、ポイントならタダで泊まれる。ラウンジも使える。夕方4時のレイトチェックアウトも使える。高い宿泊費のわりにレビューが低く、めためたに書かれているので、まったく期待せずに出かけた。夫にも「期待しちゃだめ」と強く言い渡す。
が。
けっこうよかったんだよなこれが……。まず部屋が良い。窓が大きく、大きなテーブル&ソファがあるし、洗い場と浴槽が別になったバスルームもシックで素敵。「ハリボテでひどい」みたいなレビューがあって、たぶんそれは本物のタイル及び御影石(?)じゃない」ってことだと思うのだが…叩くと軽い音がしたから…。でも叩かないととわからないくらいよくできてたし、他にもジムはシューズを無料で貸してくれたし、プールもある(狭い、かつ最後の夏休みを満喫する親子で溢れていたが)、ラウンジも、この日はだいぶ空いていた。そして広くてかなり居心地のいい空間だった。
ラウンジ朝食は下のレストランの正規のものより品数が少ない、と言う人もいたけど、朝、スタッフに「どのへんが違うんですかね?」と尋ねると「うーん…………ほとんど一緒だと思います」とのこと。そして夜のカクテルタイムとともに、かなり味がよかった。おいしかった。これも全く、全然期待していなかったからなのか。
肝心の姪っ子の発表会は、思っていたよりも本格的でとても楽しかった。田舎から彼女の父母も駆けつけた。台風で新幹線止まってたのに…。近畿から在来線で長野を経由してたどりついてた。すごすぎる親の愛。てっきり「台風だからあかんかなあ」と中止にするのかも、と思ってたら、「絶対に行く」と言い切って、実際来た。うーむ。すごい。
みなとみらい、生活感も現実感もなくて、それこそ海外に来たような不思議な感じの街だった。家から1時間とかで「旅行」感が味わえるとは。そして、ホテルの「いい」「悪い」って、微妙な問題なんだなあ、と…。これは数週間後のマレーシア旅行で強く再認識するのである。
翌日、がっつりプールで泳いでレイトチェックアウトを満喫し、「めったに来れないから」ということで、蒲田のベトナム料理の名店「ミ・レイ」へ。写真一枚もないけど。久しぶりに来たけど、相変わらず魔法をかけたかのようなうまさで唸る。わざわざ来なきゃいけないんだよ、ここは…。
そうやって24年の8月は終わった。