7月18日
曇り
32℃
パニーニサンド
梅雨が戻って、曇り空が続く。夜は涼しいので寝やすいけど、「今年の夏は元気かも」という予感が、安倍さんの事件と曇り空によって吹き飛んでしまった。また気を落ち着けて、淡々と生きようと誓いなおす。家事と仕事とその他趣味雑事、を粛々とこなし、その日一日満足するように暮らす。
映画
『フィールド・オブ・ドリームス』(1989)
母親がテレビで観た、と言っていて、だいたい彼女が「今日はこれをBSで観た」と報告してくると、「ああ、あれね」とすぐ答えられるのに、これは「あ。それ観てない」となった。そうなのだ、あんなに流行ったのに観てないのだ。…というわけで観てみた。夫も「あ、俺観てないんだよな!」というので、一緒に観た。1989年作。私が大学入学した年である!
「農家の男が野球場を作る話」ということだけ知っていたので、球場建てるところがゴールで、そこに至るまでいろんなことが起きる…と思い込んでいたので、最初の15分でもう球場ができてしまって驚いた。その後も、死んだ野球選手がユーレイで出てきたり、ジャーナリストにはるばる会いに行ったり、「いったいこの話はどこへ?」と、まるで展開も意図も読めない。ファンタジーなので「え、そんなの不可能でしょ」というご都合主義の展開もばしばし出てくるが、なんだかおもしろく観てしまう。ラストシーンの、夜、たくさんの車が球場を目指してやってくる、そのヘッドライトの列を空の天の川のように写す空撮シーンは素晴らしかった。あとで町山智浩さんの解説動画を聞いて、これがアメリカの神話なのだとわかる。なるほどね…。
うちの母親は70すぎまで、ミステリー小説を読む以外、いっさいの文化生活に触れてこなかった人なのだが、突然「音楽を聴くのって楽しいのね!」と言い出したり、毎日BSとテレ東で午後の映画を観るようになった。小さい画面で、テレ東だとCMに邪魔されながら観ている。そしてすっかり西部劇に詳しくなっていた。DVDでも配信でもないから、観始めたら最後まで観なければいけない。3時間以上ある『アラビアのロレンス』もしっかり観て、すごくおもしろかったと興奮してたのでたいしたものだと思った。私たちはほとんど話が合わないが、映画のおかげで少し長く会話できるようになった。