独楽ログ〜こまログ〜

50代、女性、日本人、がひとりで毎日楽しくすごす方法を検証、実践、そして記録。

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こなログ モロヘイヤとサーディンのトースト

9月23日(金)

くもり

23℃

 

モロヘイヤとサーディンのトースト

モロヘイヤには鎌田だし醤油がたらしてある

 レンジで蒸して刻んだモロヘイヤと梅サーディンペースト、上からチーズをかけて焼く。新しい試みだ…ねばねばするトーストって初めてかも。なかなかおいしい。

 

漫画

『定額制夫の小遣いバンザイ〜月額2万千円の金欠ライフ』 吉本浩二著(講談社

 夫から「とにかく1話だけでいいから読んでくれ」とお願いされて読んだもの。おじさん漫画家の家庭エッセイ漫画かあ、と読む前からテンションは上がらなかったのだが、読んだら爆上がりしてしまった。奥さん子供、家のローンを抱える漫画家、吉本氏の小遣いは毎月21000円。ここですべてを賄わなければならない。サラリーマンではないのでランチ代などはかからないし、酒飲みでもないので呑み代もなし。しかし彼には嗜癖していることがあり…。濃密に描き込んだ絵で、「毎日何を買うか、何を諦めるか」、己との戦いを描く。筆圧と筆密度(?)が高いからか、読んでると息ができなくなってくる、ものすごい迫力。

 基本は吉本さんの家計バトルだが、同時に毎回同じ「お小遣い定額制」のゲストが登場し、やはり濃密な日常が披露される。駅のすみっこで立って缶ビールを飲む人、夜更けのセブンイレブンのベンチでお菓子を食べる人、Pontaポイントを集めることにすべてを捧げる人…。誰も彼も懐はさみしい。しかし誰も彼も毎日が濃い。というか、これは作家の腕なのだと思うけど、いやとにかく読んでると充実感にあふれてくるのである。読んでる側の「こんなに切り詰めた生活、つらすぎる」という目線がだんだん「10円20円でこんなに幸せになれる。素晴らしい人生なのかも。ほら見て、この最初の一口を食べたときの顔を! 私の毎日にはこんなカタルシスあるだろうか?」という方向にシフトしていくのだ。とにかくみんな大変そうで、でもそれ以上に楽しそう。この感じ、『サラ飯』と同じである。現代のファンタジー。「フィクションがだいぶ入ってるはず」といやらしい推測をしつつも、「現実であったほしいなあ」とも思う。それくらいほくほくとした幸福がある。

「今月あと3400円!」と頭を抱えている作者の描写が毎回のように出てくるのだけど、それにしてもこの人は欲しいものが多すぎる。小遣いが少ないせいというより、物欲がすごすぎる。お菓子にレコード、本に文房具、おもちゃ、バイク等々とにかくなんでもかんでも輝いて見えるのだろう。私も物欲の鬼だったから「欲しい! でも買えない!」の苦悩はよくわかる。これって、「買えない!」から余計欲しくなるんだろうなあ…。「いつでも買える」となると、「ま、今でなくてもいいか」「そんなに必要かな?」などとしらけた気持ちが自然と沸き起こる。対象物のありがたみが下がってしまうのだろう。そうすると、お金がない限り、なにかを猛烈に欲しがってしまうということになる

…ああ皮肉。

 とにかく「お金とは?」「日常とは?」「幸福とは?」という普遍的な問をぐいぐいつきつけてくるすごい漫画である。絵とコマ運びも猛烈にかわいい。↓1話無料で読めます。

www.youtube.com

 ていうか、今ってYoutubeで漫画が読めるのね! 驚いた。