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冷蔵庫戦記2023〜東芝GR-V550FH(EW)を買った、うれしくて間抜けな話

2011年製日立冷蔵庫、逝く

これが買ったやつ。
なんと狭すぎて冷蔵庫の全貌を撮ることは不可能なのです…

 突然、冷蔵庫がぬるくなった。朝のヨーグルトを食べながら、ぬるいな〜そんなに長く出してたっけ? と思いつつ忘れていた。そしたら数時間後、冷蔵庫に入れていたミルクほうじ茶もきりっと冷えてなくて、「あ!」と気づいた。「ぬるい牛乳」が得意でないからこそ(きりっと冷えてるかちんちんに熱いか)、気づけたのだと思う。で、冷蔵庫の側面がめちゃくちゃ熱くなってる。つい先月、「うちの冷蔵庫はまだまだすごい冷えるなー」と思っていたのだが、どうも寿命の直前は超冷えるらしい。どれもこれもすべて「死にかけの冷蔵庫の症状」に当てはまる。暴走してるのだ。更年期の女性の体温的な感じか。で、さらに冷凍庫も一部溶けてる! 数日中に買うか、と思ってたのが、もう一刻の猶予も許されなくなった。買い替えなければ! 今すぐに!

 

 数ヶ月に一度「冷蔵庫、そろそろやばいよね。次どうする?」とわくわくと考えたり調べたりしていたのだが、調べると各社どんぐりの背比べ的感じで、便利な機能がそれぞれあるが「あってもいいがなくてもいい」みたいな感じだし、ルックスも以前よりは全然スタイリッシュになったものの、それでも「この縞模様はなんだろう?」とか「シンプル風だけどよく見るとシンプルでない」みたいなのが多く、簡単に選べず放置していた。しかも、下の写真でわかる通り、うちの冷蔵庫は狭いスペースにガチッとはまってるので、今の冷蔵庫、出せるんだよね…? と考えるたびに暗い不安に襲われて、思考停止していた。いや、入れることはできた。しかしその後、リフォームして棚を上や横に作ってしまったのである。リフォーム屋さんは「冷蔵庫、出せますよ!」明るく受けあってくれたが、「ほんとかな?」と見るたびに不安になった。それほどぎちぎちだったのだ。前回別のリフォーム屋さんで「言ってたこととやってたことが全然違う」ということがあったため、なかなか信用しきれなかった。

 

あと2時間以内に決めれば明日配達される

無理やり全景を撮るとこんな感じ

 で、朝の9時頃からネットで調べだした。「2023おすすめ冷蔵庫」みたいなところからのスタートである…気が遠くなりそう。案の定、あれでもいいけどこれでもいい、というか、どれもそこまでよくはない、という感じでなにも進まない。500リットル以上で幅は70cm以内、奥行きはできれば他の収納とツラを合わせたいので60cmだが、ほぼその奥行はない、という条件。色はよくわからないが(前は焦げ茶だった。収納とは会わないが、反対側にある収納や流しがみな焦げ茶だったので合っていた)、すっきりシンプルスタイリッシュなやつがいい。できれば冷凍室は引き出しがいいのだが、それはAQUAしかなく、見た目もかっこいいのだが、横幅は83cmでNG。一段小さいサイズもあるが、どう考えても小さすぎる。

 

量販店とネットストアの価格差

 モニターで見るとパナソニックの黒いやつがかっこいいのだが、36万くらいする。えっ、冷蔵庫っていつのまにこんな値段に? 10年ちょっとしかもたないのに? で、日立三菱など冷蔵庫の信頼メーカーもいろいろ見る。ビックカメラの冷蔵庫サイトで見ていたのだが、どれも高い。念のため価格comで調べなおすと、なんと日立や三菱などはビッグカメラとネットストアで10万くらい違うではないか…なんだこりゃ。が、さらによく調べると、パナだけは同じ値段なのだ。どの店もどのサイトも30数万円。調べたら、どうやらパナは2020年から価格指定ということを行っており、要はどこでも同じ価格で買えるよう、値引き不可にしてるんだそうな。

どうにか撮った全身写真

幅、奥行き、そして高さまで問題だった

 それは現実的じゃないなあと思いつつ、とにかく見ないと始まらないので、有楽町へ出かける。このときはまだ余裕だった。事前に目星をつけた日立のものがアマゾンで最安とそう変わらない価格で、3時までに注文すれば翌日配送となっていたから。この時点では心はほぼ日立だった。しかし、電車内でよーく検討しなおしたら、日立のそれは高さが186cm必要とある。あれ? うちの上限って180と数cmじゃなかったっけ? 高さはそう気にしないでいいだろうと、適当にしか測ってなかったのだ…。そういうとこなんだよ、お前。そういうとこ。青くなって家で仕事している夫にメール。「悪いけど厳密に高さ測ってくれない?」。しかし彼はオンライン会議の真っ最中で返事がいつ来るかは不明…。待ってる間、車内で日立が駄目な場合に備えて他のメーカーも調べる。どこも500リットル以上だと高さは183cmとかそんなんで、なかなか危うい。冷や汗が出てきた。じゃあこれか? と選んだものはアマゾンにはなく、翌日配送可能なのはコジマ。しかし午後1時までに注文すれば、の条件つき。今11時すぎ。うわ、やばい…。

 

有楽町ビッグカメラの店員さんは超優秀だった

 この日も猛烈な真夏日。汗だくで店に駆け込んでざーっと見る。しかしオンラインで見てたのと同様、どれも似たりよったりで決め手がない。よくある”野菜がまんなかで便利”などは、私は野菜室も冷凍室も同じくらい繁茂に使うので意味ないし、買い物中に庫内を確認できるカメラとかいらないし、”切れちゃう冷凍”とかも、そのような若干ぬるい温度に肉を入れておいたりすると、使うのを忘れて数日たつ、とか自分の場合ありえそうだし…。欲しい機能といえば、野菜室に湿度があるとか、強力脱臭とか、瞬間冷凍とかかなあ。

 とりあえず引き出し冷凍庫が魅力のAUQAはなくなった。小さすぎた。そして接客してくれた店員さんが「AQUAはねえ、中の引き出しのレールが、ほら、普通金属なんですけど、こちらはプラスチックだったりして若干評判が…」と、プロならではの知識を教えてくれた。「三菱、日立は評判いいですね」「パナソニックのこの値段はほぼルックスですね。フロストガラス加工で、高級感があるんです。機能としては他社さんとそう変わらないです」等々。

 

 そうこうするうち時間はどんどんなくなり、ひたすら焦る。とりあえず「これはいいかも」と思ったものの商品カードをつかみ、一旦考えることに。ビックカメラは在庫があるものは2時まで受付すれば翌日配送可能という。しかしさっきいろいろ教えてくれた女性は「ほんとは3時まで大丈夫です。ま、念のため2時ってことで」。この人、超優秀。この人から買いたい。…と強く思いつつ、近くのPRONTへ。持参したMacBookで各商品の値段や機能をもう一度チェック。その間に夫から「高さは184cmまでなら大丈夫ぽい」と連絡が。ということで日立は脱落。日立は最近流行りだという妙な縞模様が入っていたのも脱落ポイントだった。さらに1時すぎたので明日配送は無理でもあった。   

 パナは高すぎるし、安い機種にとりたてて際立つものもない。東芝かなあ、店頭で見たときの印象がいちばんよかった。色もガンメタみたいでかっこいい。「色は白がいい」と夫は強く主張していたが、私は白は危険かもと思っていた。素材や質感などよほど素敵じゃないと、他の棚やオーブンと微妙に違う白になってださいのでは? と。でも素敵な白であれば、白がいい。

 

型落ちという手があるのか

 東芝を調べたら、ネットとビックカメラではやはり10万円近く値段が違う…これではどんなにいい人でも買えない。なんでだろう、とあれこれ検索したら、安い方(16万円くらい)は去年発売された型落ちだったことが判明。型落ちだとなんなのか、と調べると、このGR550FHに関してはほとんど変わらないことも判明。

 

↓このサイト、鬼のように便利かも。

onihikaku.com

(↑なんと自分はここで大きな大きな勘違いをしていたことが、このブログを書きながら判明するのである…。でもこのサイトが鬼便利であることは変わりません)

 

 そうこうしているうちに、店頭で見たものの記憶がどんどん薄れていく。そもそも多すぎてどれがどのメーカーなのかもはや判別不能状態。手もとにある商品カード(文字のみ)だけが頼りだ。「私はこの冷蔵庫をいいと思った」という証拠として。しかしそれで検索かけても、ネットには細かい型番のアルファベットがずらずら並び、価格も店によって全然違うし、だんだんなにがなんだかわからなくなってくる。ここに翌日配送縛りが加わる。持ち帰ってじっくり検討、はできない。Amazonでは「1時間以内の注文で翌日配送」とか出てくるし。かなりパニくる。「こんなに突然・数時間でこんなにでかい買い物ができるわけない」とカフェで半泣きに。

 しかし結局、東芝の型落ち、この型なら白があり、縞模様もなく、なおかつアマゾンが明日配送してくれて、価格も最安とそう変わらない約17万円、というのを見つけた。これだ! これしかない! 突如すごい力が湧いてきてクリック。買った! 冷蔵庫を買い替えるという偉業を数時間で終えた! 充実感いっぱいで近くの「Shake Shack」でランチ。

外から見るより全然気持ちいい東京国際フォーラム店。

 数年前NYで食べたときの感想をまるで覚えていなかったので、もう一度確認したかった。300円割引券があったので使って食べる。おいしい。バンズがブリオッシュでむちっねちっとしていて、牛肉! という満足感たっぷりのパテと合う。そして店内が明るくてかなり気持ちいいのも、入って初めて知った。いつも通りかかるときは、”木の椅子、痛そう”としか思ってなかったのだが…。最近、「外から見るより居心地いい」という店によく会う。入らなきゃわからないのね。

 

やっぱり今冷蔵してるものをあきらめたくない。思いついた秘策は。

 大仕事を終えて充実感でいっぱいになりながらバーガーを食べ、「それにしても今、冷蔵・冷凍しているものはもうだめだろうな…どんどん庫内の温度が下がってるはず。あーあ。バター。肉。お菓子の生地。全部諦めるか…」と悟りの境地に入っていたのだが、ふと製パン用のホップ酵母もだめになる、と思い至って、「それは嫌だ!」と思った。なにしろ一から作ると約一週間、毎日継がなければいけないし、真夏はまず失敗する。前回も真夏に作り直して1ヶ月以上かかった。何度やっても失敗したのだ。どうしよう、どうしよう、と急にリラックスモードから再びパニックになり、出した結論が、ヤマト宅急便のクール便で自宅宛に出す、ということであった。今すぐ帰ってダンボールに詰め、発送する。そして明日の夕方以降に配達してもらう。これを思いついた自分に感動し、さっきの偉業と合わさって自己陶酔の極みに。あたし、頭いい…。本来の使い方と違うから怒られるだろうか…という懸念はあったけど、もう背に腹は変えられぬ。こういうとき「ちょっと冷蔵庫、入れさせてー」とか言える近所の友人というものは私にはいないのだ…。

 丸の内をブラブラして帰ろうという予定は変更、猛ダッシュで帰宅。帰ったらダンボールを用意して冷蔵と冷凍便を作る。思ったより冷蔵庫は冷えてた。これならあと数日は持ったかもな…というくらい。冷蔵庫の外側サイドは変わらず熱々ではあったが。そして冷凍庫のものの一部が溶けていたのは、私が冷凍庫の引き出しをちゃんと締めてなかったからっぽい、ということも判明………。だって今凍ってるし……。

 しかし計画は続行。とにかく大急ぎで中のものを詰める。これが予想以上に大変な作業だった。大事な酵母もパッキンでぐるぐるにして詰める。ようやく超重いダンボールを2箱作って営業所にカートを使って出しにいったあとは、とてつもなく疲れていた。重すぎてどちらも120サイズ。送料は4000円くらいかかった。高。

 そして夜中。眠ろうと目を閉じたら、私が店頭で見て「いいね」と思った東芝の冷蔵庫は黒であり、白ではない、という基本的なことをいきなり思い出して目があいた。そうだ。”白がいいだろう。しかし白の冷蔵庫は実物を見なければわからない”とあれほど念じていたのに、見ないで買ってしまった! 眠れなくなる。翌朝、夫に「新しい冷蔵庫はいまいちかもしれない。わからない。賭けです」と伝える。

そして無事新しい冷蔵庫が到着。…が!

 到着予定日の朝、配送のヤマトから電話。。本来12〜3時の間で配達予定だが3時近くになるとのこと。了解して計画を立てる。そしたら2時くらいになるかも、とまた電話。また了解。じゃ、とりあえず泳ぎに行こう、と11時に区民プールへ出かけ、チケットを買ってたら、また電話。「今から行きたいけど」と。えーっ! でも早く来てもらうのに越したことはないのでまた了解。慌てて帰る。

 で、まずは旧型の冷蔵庫を出すという大作業があるのだが。

 予想通りの難事業だった…。ヤマトさんがかなり考えて、かなりアクロバットな方法を使ってあれこれしたが、たびたび「だめかもしれない(=棚が破損する、棚を解体しなければいけない等)」と言いかける。が、最終的には出してくれた。どこにも傷つけず。すごい。またプロの仕事を見てしまった。そして新しい冷蔵庫がちゃんと入るのか、ということも実は大きな懸念事項だったのだけど、これが縦横奥行き、すべてぴったり収まった。すごいすごい! 興奮する私。

 

予想以上の使い勝手だった

冷蔵室。棚がガラス製っていうのが素晴らしい

 結論からいうと、この東芝GR-V550、素晴らしい冷蔵庫でした。まずルックス。賭けだったがかなり美しい白だった。限りなくただの白い箱に近く、質感も良い。「素敵じゃん!」と夫婦で飛び跳ねて喜ぶ。さらに到着した食料を詰めてみると、同じサイズなのにものすごい入る。サイドポケット、以前は太めの瓶は二列あるうち奥しか入らなかったが、新しいものは奥にも手前にも入る。まずこれでかなりのストレス減。そして冷蔵室内の棚がガラス製! ジャムの瓶を入れるたびにかしゃん、と音がしてまあ怖くはあるのだが、しかし高級感があっていい。プラスチックのほうがあとあとモメずに(クレーマーに危ないとか言われそう)楽だろうに、ガラスにしたの、偉すぎる。

 

チルド室が上下二段。なんでなのかまだ不明…

ドアポケット、太めの瓶が前後ともに入るのが素晴らしい

野菜室。手前は、本来は背の高い調味料入れ。
ジュース用のにんじん3週間ぶんがすっぽりおさまってありがたい

 以前はにんじんが到着したら野菜室がぱんぱんでやりくりするのが大変だったのだ。以前のものの収容量がどれくらいか覚えていないのだが、体感では1.5倍はいる。サイズが同じなので容量アップは全く期待していなかっただけに、これはうれしい。

冷凍室の上段。まだどう整理していいのかわかってない

冷凍室の下段。深すぎて、さらにまだどう整理していかわかってない

 冷凍室が整理途中ですみません。こちらもかなり入る。でもすごく深いので、小分け容器などを工夫しなければいけないかも。

 

しかしわたしは勘違いをしていた

 というわけで、ちゃんと設置できた、ルックスは期待以上に素敵だった、以前より全然入る、17万円と相場よりかなり安く買えた、と、数時間でパニくりながら買ったのに大成功! と成果に満足していたのだが、後日写真やネットの商品ページなどを見て記事を書こうとしていたら、自分は激しい勘違いをしていたことが判明。

 なんと、上記の「鬼比較」ページで比較していた新旧商品。”ほぼ変わらない”との結論を読んで旧商品を買ったつもりでいたのだが、新商品だったのだ…。調べたら旧商品はもうどこにも売っていなかった。どうりで2022年のものを買ったはずなのに、本体には2023年製と書いてあったわけだ。?と思ったが放置していた。

 で、さらに調べたらこのGR−V550(←容量)FHシリーズのさらに上位機種があった。これがGR-V550FZSであった。紛らわし…。

onihikaku.com

 このFZSだとなんと、食品の栄養を損なわず、霜もつかず、ドリップも出さない「おいしさ密封旧冷凍・おいしさ持続上質冷凍」、チルドと同じ2℃、かつ湿度85%を保つ「うるおい冷蔵室」、食品の菌の繁殖を防ぐ「W−UV除菌」、野菜室の潤いがさらにアップした「もっと潤い野菜室」、ラップせずに切りかけの野菜が保存できる「使い切り野菜ボックス」、キムチの匂いにまで対応する「Ag+マルチバイオ脱臭」がついている。しかも憧れの(? よくわらかんが)フロストガラス仕様。

 以上のものは私がかなり欲しい機能で、この事実を知ったときはなかなかのショックだったのだが、それ以外に音声アナウンス、スマホと連動で外にいても中をチェックできる、料理しながら音楽が聴ける…等々、いらない機能もかなりあった。そしてお値段30万円超え。

 ううーむ。この事実を知ったときは自分の間抜けぶりと東芝の商品の複雑さに怒りが湧いていてもたってもいられなくなり、こんな機能があるならいくらだって出したよ! と思ったが、冷静に考えると「いくらでも」は出せない。差額が10数万円するのだ。差額で買えるものを考えると…。

 というわけで、頭が冷えた今は、やはりいい買い物だったあれがベストだった最高だった、という結論になった。

 なにはともあれ、やはり大物はじっくり選んで買いたいものですね。

 ちなみに、ホップ酵母ダンボールのなかで割れていてだめになりました。今、毎日種起こしをしているが、毎日失敗している………。悲しい。