独楽ログ〜こまログ〜

50代、女性、日本人、がひとりで毎日楽しくすごす方法を検証、実践、そして記録。

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ギフトのお菓子は包装がつらい

新メニュー、大和橘とあずきのタルト

 前回はタルトの底にジャムをしき、その上に大和橘ピール入のあんこアーモンドクリームをつめ、焼いたのだが、見た目が地味で悩んでいた…。赤っぽいグレーになってしまう。それで、あ、ジャムを上に塗ればいいのだと気づく。…ていうかなぜ最初からそれを思いつかないのか?

 で、すごくおいしく出来た気がして、うれしいので大和橘の主の親戚に送ることにする。

黒厚紙でぴったりサイズ、かつ天井が汚れない高さの箱をつくる

 ジャムがかぴかぴにならないかと心配して、ペクチンが強すぎる自家製レモンジャムをごくうすく表面に塗る。ナパージュ・ヌートルがわり。うーん。ジャムの黄色が美しい。しかし自己満足にひたっている時間はない。これを送らなければならないのだ。

 美しく、かつ振動に耐えうる包装。菓子を作るより、そのあとの包装→段ボールづめが大変なのだ。なにせ不器用。美しく・ぴったりに包装して、さらにそれを動かないように段ボールに入れる。複数個ある場合は潰れない配置をして(送料節約のため)可能な限り最小サイズの段ボールに詰める。これがねえ…脳を激しく使うのである。「どうしてもうまく詰められない」と毎回悩みまくるのだ。配送で送るは言い訳もできないので「絶対」ルールを守らなければいけない。かなり揺られても崩れない梱包が必要だ。これら一連の作業がほんとにつらくてつらくて、毎回寿命が縮む。

 もちろん前準備はする。こんな大きさのお菓子をこれだけ作るから、最適なのはこんな箱で…とか。でもやっぱり現物がないとおおざっぱなリハしかできないのだ。私の空間把握能力が異常に低い、というのもあるけれど。どれだけ前準備したつもりでも、結局いざ詰めるとんると予想外のことがおきまくる。変なスペースができてしまった、箱が小さすぎる、なんかきれいじゃないetc....。包装だけではない。アレルギーの人もいるから原材料はしっかり、あ、賞味期限もいる。どういうお菓子なのか簡単な説明も。お菓子の名前をラベルに書いて貼ればなお親切…と、その他タスクも山盛り。

 というわけで、午前中にお菓子は焼けて、夕方のヤマトの締め切り時間6時まで余裕で包装できるね、と毎回思うけど、結局すったもんだして発送し終えたときには暗くなっている。なぜ? 

 

ロールケーキの個別包装で60分悩む

で、問題はこれなんだが……

 ロールケーキ2カットを、どうやって包装していいかわからず悩みに悩む。1本まるごとの包装方法は開発済みで、だから余裕だったのだろうか。「どうすればいいかまったくイメージわかないけど、でもまあ、なんとかなるでしょ」的に構えていたのだが、実際切ってみるともう完全に無策。包んでみたり、袋に入れたり等いろいろしたが、全然美しくないし、脆弱でこんなの輸送にのせられない。

 結局、クリーム部分に正方形にカットしたケーキフィルムを貼り(これで断面が汚れるのを防ぐ)、クッキー袋として使っているマチつき袋に1個ずつ淹れることで落ち着いた。しかしこれを思いつくまでは、本当に頭真っ白で、もう送れないかもと思ったほど。こういうときいつも「考えろ! 考えるんだ! なにかあるはず!」と頭のなかでムチが飛び交うのだが、今回はどれだけ脳を叩いてもなにも出てこなくて、己の限界を痛感。つらかった……。

どうにかおさまった…一時は絶望してたから奇跡のよう

 しかしロールケーキをおさめたあとは、セリアで買ったモリス柄の箱にぴったりはまった。おおおおお…むせび泣きそう。どんだけ無策でもどうにかして回答を出すんだなあ、人間は、なんて主語の大きなことを思ったりした。

映画

『哀れなるものたち』

 ヨルゴス・ランティモスの最新作、圧倒的な映像美で映画館に来たかいあった、な作品だった。この監督は大好きなのだが、エグいので決して観終わったあといい気分になならないことを覚悟して観たのだけど、思ったほど…というか、今までの作品と違ってなんだかピュアだった。おとぎ話的というか。あちこちにフェミニズムの匂いがふりまいてもあり、それが見えると一気に現実に引き戻されてしまうので、うーん? というところもあったが、もう近ごろのドラマは仕方がないのか…。とはいえ、そういうものを取っ払っても、うわあ、観たなあ! という充実感いっぱい。

 でもなんとなく、この監督がこういう方向に行ったのはちょっと不思議でもある。不道徳で残酷でしかし真理でもある、な世界を突き詰めると思い込んでいたので…。エマ・ストーンの、本人の人柄(しらんけど)が透けて見えるような思い切りのいい演技が、かわいい、かつたくましい。

 

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