独楽ログ〜こまログ〜

50代、女性、日本人、がひとりで毎日楽しくすごす方法を検証、実践、そして記録。

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カインズに目覚めて、そして結局買ったもの

いつのまにかすごい進化を遂げていたカインズ

正月に撮ったもので申し訳ない……

 十数年前に田舎に住んでいた頃、近くにカインズがあったのでたまに行っていた。ほかのホームセンターとどう違うのか、よくわからないなあという感じでゆるーくつきあっていたのだが、ここ数年、カインズの噂をときどき聞いてはいた。おもしろい商品があるらしいとか、リニューアルしたとか。しかし2024年まで全く近寄らなかったのだが、今年初めて売り場に行き、なるほど! おもしろいかも! と興奮。100均より高品質で値段もやや高く、しかしあくまでも高価ではなく、そして「なるほどね〜」という工夫のある品物が多い。これは見飽きない。

洋服がずり落ちないハンガーとか。なんかおしゃれだし

干すときにかがまなくていい、高さ調整ができる洗濯カゴとか。
これはおしゃれではないが…

むちゃ便利だった。首を曲げなくてよい

 買ったのはこれ。スマホや本を読むとき、首がつらかったんだよなあ。こんなものがあるのか、と軽い衝撃。しかも表と裏で角度が二段階ある。

これも買った。トングがすごい

なんとただ握るだけで開閉が操作できるのだ! 
通常品で必要な、開閉のたびにいちいちフックを押す動作が消滅。すごい

さらに私が衝撃を受けたのがこれ

 上までは正月に行って買ったもので、今回2月に出かけてみつけたのが、これ。背もたれ。がっちり固定されているから思い切りもたれられる背もたれクッション。リクライニングも何段階かにわけてできる。しかも¥5000弱。デザインも悪くない! とにかくうちのソファは背もたれがないも同然で、つらくてたまらなかったのである。

 ソファは絶対ハイバックのほうが身体にはいい。しかし、おしゃれなのはローバック。狭いリビングにはなおさら…というものすごいジレンマがある。そこでこれの登場だ。まあ、おしゃれなローバックソファにこれを置いたら、おしゃれは消滅してしまうのだけど、それはともかく今あるソファでどうにか快適に座りたいと思うと、背もたれは絶対必要なのだ。背もたれを必要としない正しい姿勢の座り方を接骨院で教えてもらったけど、続かない。できない。数年やって諦めた。なので背もたれがいるのだ。

バックはこんな構造。何段階かにわけてリクライニングできる

 値札に3480円とあるけど、それはワンサイズ小さいほうの価格。(上写真の後ろ、ブラウンのやつ)たしかこっちは4980円くらいだったような…。すごいこれは絶対買う、重たくて持って帰れないので通販で、と意気込んで帰宅。なにか家具系のものを買うときは必ず夫ともめる。「買うよ」「なんで? 本当にいるの?」的なやりとりをするのがしんどいのだが、ここはがんばらなければいけない。断固として買う、という姿勢を示す。予想通り「ええ〜?」という夫は、すぐ引き下がりつつもその後「背もたれ」を猛烈に検索したらしい。数々の代替品を提案してきた。

 週末中もめたすえ、

これになった…
mogu というブランドで、名前はボディジョイのビッグです

 普通にネット通販で買った。さんざんカインズをあげといてどういう結末? まあ事実として、こうなってしまったのである。まだあの背もたれに未練はあるし(幅が70cmあるぜ、と言われ断念。のちにデマだったことが判明…またもめた)、カインズが偉いのは変わらない。

 このクッションがいいのかは正直よくわからなかったのだが、夫が数日、狂気のような形相で「背もたれ」を検索しており、なんか根負けしたというか…。せっかく打ち出した「断固とした姿勢」はあっというまに瓦解。

 根負けしたものの、こちらのmogu、通販なのでもたれ心地も置いた感じもなにもわからず、かなり賭けだった。が、幸い当たりだった。がっちりホールドしてくれて、素晴らしく快適。色もさんざんもめたすえ、またも私が妥協して赤になったのだけど、なんか悪くない。この物体がおしゃれかどうかは意見が分かれるとは思うが……。

 

気に入りすぎてミニサイズまで買った…4400円

HPがうまく出てこないので、アドレス貼ってみます。

https://mogustore.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?shop=0&pid=002001JOY_bb&bid=main&cat=002

 それにしても、背もたれクッションってすごい一大産業なのね…全然知らなかった。いや、あまりに姿勢がつらくて探したことはあったのだが、わたしが見つけたのはどうにも実用一辺倒で、とても部屋に置く気になれなかったので諦めたのだ。もっともっと探せばあったのだろう。カインズしかり、背もたれしかり、「なに、世の中こんなことになってるわけ?」といちいち驚いた。

 これは島忠ホームセンターで3万円のソファベッドを見て思ったのだが、それは素晴らしく機能的で、そんなに見てくれも悪くなく、ベッドの脚がソファの手すりになるような構造なので、その脚が汚れないようにカバーまでついていて、それでいて3万円程度で、まったくもって驚いた。「もうデフレは終わり」「安くていいものなんて、存在しないんです、日本だけです、そんな寝言を言ってるのは。いいものは高いんです!」とある人が叫んでいて、「ほんとそうだわ。安さばかり追求するのは終わり」と基本は思っているのだが、それにしてもこんな「すごく安くていいもの(ベッドだから使わなきゃわからないけど)」を目の当たりにすると、「日本はデフレの30年、とにかく「どれだけ低い予算でいいものを作れるか、という技術をとことん磨いてきたんだなあ」と思わざるを得ない。100均に行くたびに「これを100円で作ってきたか…」と日々ため息をついてきたけど、ほんとやすかろう悪かろうではなく、安いけどいいもの、を作ろうとがむしゃらだった気がする。で、たぶんそれは日本人の気質に合ってたのだろうとも思う。 

 最近、雨後の筍のように林立する近所の新築アパートやマンションを見ると、「すごいテキトーじゃない……? 昔なら窓を作っただろう場所に窓ないし、ベランダないし、庇もないし、自転車置場なんてこれ、雨ざらしだし…」とか思うことが多い。棒ユニットバスメーカーの風呂やトイレを、格安ビジネスホテルで見ると「ぺなぺな! 安っぽすぎる!」と思ったり。でもこれらはほんとごく最近思うことで、10年くらい前までは「安い。なのに悪くない」と思うものが圧倒的に多かった。だからもう、制作費削減の限界を超えてしまったということなんだろうと思う。これからは値下げのことは考えず、普通にいいものを作ってほしいとも思う。が、「どれだけ安く、いいものが作れるか競争」に、日本人はとっても向いてたんだろうな、ともしみじみ思うのである。

おまけ:新宿タカシマヤにはハンズもある

洗面所のシンク掃除用。OXOを卒業したかった

 こういうなんでもない雑貨を「店頭で見て買う」というのが本当に稀になってしまった。だからたまにやると興奮する。このブラシはとくになにがすごいというものでもないのだけど、一緒に買ったので。なかなか美しい形だと思う。

 こちらはハンズで購入。そう、タカシマヤの2〜7階がハンズで、8階がカインズがあるのである。すごい並びだ。この2店舗を一気に見ると、無性にDIYやら片付け欲やらが湧いてきてたまらない。やる気ないときに出かけるといいかもしれない。まあ、あんまりやる気なさすぎるときに行くと、物量に圧倒されてますます堕ちる可能性もあるけど、そこまでひどかったらそもそも出かけないだろうし…。

 おわり。