うちでおでん、と願って2年
おでん、やりたいなあと思ったのはコロナのときだった。そこから実現するまでなぜこんなに時間がかかったのか。
作り方がよくわからなかったからである。もちろんレシピは山のようにあるが、どれが信頼すべきものなのか判断もできない状態で、さらに巷では練り物だけでなく、大根やら卵やらスープまでもセットになった、「あっためればいい」系もたくさん出ており、いよいよ選べなくなっていた。
そして当時は「牛すじ絶対」と思いこんでいたので、まずたまに店頭に現れる牛すじを手に入れて圧力鍋で煮て、それと同じタイミングで、近所ではスーパー三徳だけで”ときどき”売っている神茂のはんぺんも手に入れなければいけない。とにかくこのはんぺんが食べたいから、おでんがやりたいのである。そのほか、前日から大根の準備しないといけないよね? ていうかああいう”味しみ”系は、どれだけ煮込めばいいの? いやでも食べるのってやっぱり冬だよね? などともやもやしていたら、年を取っていた。
茅乃舎登場
とある日の午後、ふと茅の舎に立ち寄ったときこれを見つけて、ああこれだ、これでいい。自分でだしを…とか、やめようと思って購入。「次、寒くなったらおでんを」と思いながら待機させていた。
開けてみると、だしだのつゆだのがいっぱい出てきた。まず特製だしを煮出す。沸いたら昆布つゆを入れ、大根、こんにゃくを入れて一時間以上煮る。その後、仕上げつゆを入れて、他の具材を煮る。という手順。大根は予めレンジで火を通して水分を出してから鍋へ。
スーパーにはかなりの数のおでんの練り物セットが売っている。選べない。しかし試さないと始まらないのでこれにした。ほかに結び昆布も買う。ゆで卵もゆでる。さらに旨味を加えるため、ミニトマトも。
神茂のはんぺんは事前調べによると「日曜に入荷する」というので、開催日を日曜昼に設定。午前中に買いに行ったら、1個だけあった。あったら2つ買ってた。次回は予約しよう。
あ、それから悩みのたねのひとつだった牛すじは「いらねんじゃね?」の夫の一言でなくなった。牛すじいらないなら、断然簡単である。次はすぐ作れそう。
すべてを煮終わったあと、はんぺんを入れて、いただく。
おりしも暖冬だったのが一転、突然寒くなった12月の日曜日であった。
おお、おいしい! さすがのだし。さらにトマトが効いてる。はんぺんはふわっふわで雑味なし。こんにゃくも大根も完璧に味がしみてる。素晴らしい。
だしセットは2回ぶんなので、あと1回できる。この冬もう一度やらねば。
「おでんって、でも鍋の一種だよね? でも他の鍋とは明確な線引がされてるよね」などと話し合いつつあっという間に食べ終わる。
おまけのおかず
おでんのスープがあまったので捨てずにとっておく。白菜やわかめ、大根などあまってた野菜を煮てみたら、当たり前だけど激うまだった。鶏肉入れてもいいな。